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2006.01.06 配信
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マイクロソフト(株) ゼネラルビジネス本部 ラーニング・ソリューション部 部長 内野 良昭 氏 |
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麻生教育サービス(株) |
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川畑今年の5月下旬から、新しくMCP(マイクロソフト認定プロフェッショナル)試験にシミュレーション試験が導入されましたが、受験者の方の反応はいかがでしょうか? また合格者の数に変化はありましたか?
内野難易度的に変わったという意見は聞きませんね。見ていると、受験者はやすやすとこなしているように見受けられます。実際、試験時間は20分追加になったわけですが、10分〜20分前に終わる受験者もおられるようですので、試験のボリューム的な負担はないようです。ただし、精神的なプレッシャーはあるかもしれませんね。合格率は若干、落ちています。それはシミュレーション試験が導入されたからだけではなく、2回目も無料で受けられるセカンドショット制度(期間限定キャンペーン)を利用してお試し受験をした人や初めて受ける人が増えたことの相互関係からと見ています。ただ、シミュレーション試験の導入で難しくなったという印象はついたかもしれませんね。SIerのデベロッパー部門のエンジニアの方などは、不合格となるとかなりショックを受けられるようですが、基本的にMCPは技術試験ですからやさしくはないという認識を持っておく必要はあるでしょうね。
川畑MCP試験にはアプリケーション系、データベース系、サーバー系とありますが、一番ニーズが高いのはどれですか?
内野MCP試験のニーズとしては、現在はWindows サーバーが圧倒的に多いですね。サーバー系が4割、クライアント系が3割、データベース・言語が2割といった割合でしょうか。今年は、MCDSTなどのクライアント系が伸びると思います。.NETやSQL Serverも伸びてきています。またデータベース系のDBAも伸びていますね。
川畑MCDST(マイクロソフト認定デスクトップ サポート テクニシャン)の資格が登場して約1年が経とうとしていますが、受験者数、合格者数は伸びていますか?
内野受験者、合格者数ともに伸びています。またお試し受講のキャンペーンを行った影響もありますが、研修の受講者も予想以上に伸びており、試験を受けない受講者の方も多いですね。やはり、Windows XPベースのテクノロジースペシャリストは、現場でもニーズが高いということではないでしょうか。
川畑MCDSTの5日間の研修コースは、内容的にかなりタイトな感じがしますが。
内野MCDSTは製品の知識ではなくソリューションを目指した資格なので、実習や演習といった自習学習ではできないトレーニングが入っているのがひとつの理由です。つまり研修体系でキチッとトラブルシューティング能力の習得を目指しているわけです。ですから、試験に合格するだけでなく、必ず研修も受けてくださいと言っているんです。MCDSTはメーカーのヘルプデスクはもちろん、コンシューマーレベルでも多くのニーズが存在しています。それはMCDSTのWindows XPの書籍が、出版社3社で1万冊以上が売れていることからも証明されています。
川畑今回のMCPの新認定資格フレームワークは、日本でMCP試験が開始されて以来の大きな改定になりますが、改定のポイントは何なのでしょうか?
内野現在のMCPは12年前に制定された試験制度で、すでに老朽化して市場ニーズに合わなくなっているのが改定の第一の理由です。かつては、Microsoftの製品を知っているかどうかが重要だったのが、現在では業務に活かせるかどうかへと資格の評価が変わってきているからです。製品に詳しいだけではなく、その製品をどう使うかを知っていることをアピールできる資格体系にしていこうというのが基本的な考え方です。つまり、資格の名称で何のプロフェッショナルかがわかるようにしています。体系としては、テクノロジーシリーズ、プロフェッショナルシリーズ、アーキテクトシリーズの3階層で構成。テクノロジーシリーズはプロダクトに関する知識やスキル、プロフェッショナルシリーズはその応用力、そしてアーキテクトシリーズは総合的なシステムの構築力といった内容になっています。たとえば、Microsoft Visual Studio 2005のデベロッパーの資格は3つあり、Windows Developer 、Web Developer、Enterprise Application Developerというようにそれぞれのスペシャリティを表現しているわけです。つまり、個々の専門性を明確にして、何のプロかというコンピテンシー、得意分野を示しましょうということなのです。
川畑試験の内容も変わったのでしょうか?
内野試験の内容は、旧MCPと基本的には変わっていません。ただし、科目の組立てが変更になっていますね。たとえばSQL Server 2005では、今のDBAでは6科目だったのが5科目、ないし4科目に減っています。つまり、全部を網羅する必要はありませんよ。あなたのは得意な分野に特化してくださいということですね。
川畑現在は、MSUトレーニングの内容やテキストを学習しても、MPC試験合格が難しいのですが、試験が階層化されることで、そのようなことも変更されるのでしょうか?
内野過去のものに比較すると、1トレーニングで1試験に対応する方向へとはるかに近づいています。あなたの得意分野について、このトレーニングに対してこの試験を受けていただくと、この資格を取得できますというように、非常にわかりやすくなっています。内容的に大きく変わったというよりも、ズレや歪みを払拭して構成を建て直してわかりやすく表現しています。その背景には、前述したように時代のニーズに合わせて、プロダクトコミットメントからソリューションペースに講習も試験も変わってきているということです。
川畑試験の時期としては、いつ頃からスタートするのでしょうか?
内野この12月にSQL Server 2005とVisual Studio 2005の新フレームワークが発表になりましたが、実際の試験は来年の3月後半から4月のスタートになります。その後は、新製品が出ると新しいフレームワークで進められ、既存のものもしばらくはずっと継承されていきます。新しいものが出て、すベての製品のバージョンが入れ替わって初めて、新しいフレームが完成します。最終的には1年半後にVista Serverが出て完成ですから、約2年、完全に入れ替わるには5年ぐらいかかる予定ですね。
川畑 新しい資格では有効期間が設けられているものがありますが、改定に伴い有効期間を設けたのは何故ですか? またプロフェッショナルシリーズは3年ごとに再認定が必要になりますが、試験問題も見直されていくのでしょうか?
内野 再認定の基本的な考え方は、MCPもプロダクトのライフサイクルに合わせるということです。新しい製品は7年間サポートし、次の製品が出た時のサポート延長期間が1〜2年で、MCPの認定試験もそれに合わせます。具体的には2〜3年毎の更新になるか明確ではありませんが、とにかく製品のライフサイクルに合わせた運用が基本です。あなたの資格を維持するためにスキルトランスファーと追加講習を受けてくださいということですね。
川畑 今回の改定ではアーキテクトシリーズはまだ概要が明らかにされていませんが、どのような内容になるのでしょうか?
内野 実は、アーキテクトシリーズの試験のうち、マイクロソフト・テクノロジーに関するものは25%以内で、残り75%はITに関する一般的な知識やスキルなのです。システムの設計能力や経験、プラスIT業界に及ぼす発言内容的なものを総合的に判断して認定される予定です。ですから、MVPやEvangelistといった資格の人たちも対象になるでしょう。企業のニーズに対する、いわゆるアーキテクトとしての総合的なスキルを追求していきます。スタート時期は、早ければ来年の6月か7月以降。USでは7月にスタートする予定です。では誰がそれを認定するのかという実際の試験の運用としては、有識者による評価委員会で認定する基準を作るという方法になるようです。実際に求められるスキルは、技術だけとは全く異なる世界で、セキュリティやシステムの信用度、快適なシステムを構築するノウハウといったアーキテクトの世界を追求していきます。認定されるのは、1年目で世界で100人とも言われており、かなり長期的な視点で見守っていく資格だと考えています。
川畑 最近では、さまざまなMCPのキャンペーンが行われていますが、今後も新しいキャンペーンを行う予定はありますか?
内野 Web上で公開しているブロードリーチのキャンペーンとしては、MCPの上位資格を複数科目取得したい人を対象に、一定の条件をクリアすれば優待するキャンペーンを行っています。ただし、対象人数はそれほど多くはないと思います。むしろ、今後力を入れていきたいのは、SIerやMicrosoft認定パートナーさんに向けたキャンペーンです。それは、.NETなどの新製品に対するSIerや認定パートナーさんのニーズや関心が高まるなかで、われわれの役割としてはそこに徹底的に技術をトランスファーすることが使命だと考えているからです。ですから、認定パートナーさんであればMCPの試験を3割引きで受けられる特典やMSUコースのディスカウント、さらに複数の方にMCPのコンピテンシーを取得していただく1社研修などのターゲットリーチに力を入れていきたいと考えています。最後に、MCPだけでなく全体的に言えることは、資格取得のトレンドが変わってきており、Microsoftはその市場のニーズに合わせたものに資格の提供を変えていくということです。具体的には、資格を取りましょうではなく、研修で何ができるかを磨いてほしい、あなたのコンピテンシー、得意分野を磨いてくださいということです。
川畑 その能力の証明がMCPということですね。どうもありがとうございました。